医療プレミア特集 フォロー

魚を多く食べると認知症になりにくい 

高木昭午・所沢通信部
サンマの収穫祭で、焼きたてのサンマを受け取る来場者=宮城県女川町で2018年
サンマの収穫祭で、焼きたてのサンマを受け取る来場者=宮城県女川町で2018年

 魚を多く食べると、認知症になる可能性を1~2割下げられる。高齢者約1万3000人の追跡調査でこんな結果が得られ、東北大医学部医学科6年の靏蒔(つるまき)望さんたちが先月、「英国栄養学雑誌」に論文として発表しました。魚を食べる量と認知症の関係を調べた追跡調査は、日本で初めてだそうです。

65歳以上の1万3000人を約6年追跡

 同大の研究チームは2006年12月、宮城県大崎市の65歳以上の男女に「魚(干物やかまぼこを含む)をどのくらい食べるか」などを聞くアンケートを実施。このうち、研究への協力に同意するなどした1万3102人を、07年4月から12年11月まで5年8カ月にわたって追跡しました。

 その結果、全体で1118人が認知症にかかりました。なお認知症発症の確認には、本人の同意を得た上で、介護保険のデータを使ったそうです。

この記事は有料記事です。

残り809文字(全文1173文字)

所沢通信部

たかぎ・しょうご 1966年生まれ。88年毎日新聞社入社。94年から東京、大阪両本社科学環境部、東京本社社会部などで医療や原発などを取材。つくば支局長、柏崎通信部などを経て、17年に東京本社特別報道グループ、18年4月から医療プレミア編集部記者。