ER Dr.の救急よもやま話

秋に起きやすい「ぜんそく発作」に気をつけて

志賀隆・国際医療福祉大医学部救急医学教授(同大病院救急医療部)
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 佐藤さんは35歳の男性で、若いころからぜんそくを持っています。夏の間は調子がよかったのですが、秋になって涼しくなってきた数日前から、夜間のせき込みがひどくなりました。今朝から息が苦しくなり、呼吸が速くなったため、友人に付き添われて、なんとか来院しました。検査してみると体の中の酸素が減っており、緊急入院となりました。秋はこういう患者さんが増える季節です。今回は、もともと気管支ぜんそくをお持ちの患者さんの受診のタイミングや、成人で、新たなぜんそくの発症を疑うべき症状などについてお話しします。

 ぜんそくはよくある病気で、成人(20~44歳)の5.4%(100人中約5人)がかかっていると報告されています。また、小さいころにぜんそくがあったがよくなった、という人は、約30%が成人になって再発するといわれています。

 ぜんそくは慢性の病気です。成人でぜんそく発作を起こす方は、完治は難しいのです。でも治療を継続し、日々の生活に気をつけることで、発作を起こしにくくできます。

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志賀隆

国際医療福祉大医学部救急医学教授(同大病院救急医療部)

しが・たかし 1975年、埼玉県生まれ。2001年、千葉大学医学部卒業。学生時代より総合診療・救急を志し、米国メイヨー・クリニックでの救急研修を経てハーバード大学マサチューセッツ総合病院で指導医を務めた救急医療のスペシャリスト。東京ベイ・浦安市川医療センター救急科部長などを経て20年6月から国際医療福祉大学医学部救急医学教授(同大学病院救急医療部)。安全な救急医療体制の構築、国際競争力を産み出す人材育成、ヘルスリテラシーの向上を重視し、日々活動している。「考えるER」(シービーアール、共著)、「実践 シミュレーション教育」(メディカルサイエンスインターナショナル、監修・共著)、「医師人生は初期研修で決まる!って知ってた?」(メディカルサイエンス)など、救急や医学教育関連の著書・論文多数。