ギャンブル依存症と闘う

経験生かし 患者から施設長に

和田明美
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「ワンネスグループ」のギャンブル依存症回復講座の風景。犬と触れ合うのもプログラムの一つ=奈良県大和高田市で
「ワンネスグループ」のギャンブル依存症回復講座の風景。犬と触れ合うのもプログラムの一つ=奈良県大和高田市で

 ギャンブル依存症対策に取り組む「ワンネスグループ」共同代表の三宅隆之さん(45)に8年前、転機が訪れた。奈良県で薬物依存症を回復させる施設を創設した矢沢祐史さん(43)に、「ギャンブル専門の施設を立ち上げるから、施設長として来てくれないか」と誘われたのだ。それが「ワンネスグループ」の始まりだった。

 しかし、母から「ほかに仕事はないの」と言われ、断りのメールを送った。矢沢さんは、すぐ返信してきた。「ぼくらは、後ろ指をさされるようなことをしてきた。だけど、もっと胸を張って、その経験をいま苦しんでいる人たちと分かち合っていくことが、本当にしたいことなんじゃないの。お母さんの人生じゃなくて自分を生きよう」。

 三宅さんは幼いころから、母の顔色をうかがってきたという。しかし、その時、三宅さんは「自分の経験を生…

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