医療プレミア特集

医師や行政が問題視する「市販薬依存」の現状

高木昭午・毎日新聞医療プレミア編集部
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 医師の処方箋なしで買える薬「市販薬」による乱用や依存の危険に、医師や行政などが注目しています。市販薬の業界団体「日本OTC医薬品協会」※は先月、「OTC医薬品(市販薬)の不適正使用による健康被害が報告されております」などと注意を呼びかけました。「市販薬」を巡る現状を2回に分けて報告します。今回は、日本中毒学会と日本法中毒学会が7月、埼玉県内で開いた「OTC薬に潜む危険」と題した合同シンポジウムの内容を伝えます。

 市販薬依存とは、文字通り、市販の薬に依存する状態になることです。たとえば風邪薬やせき止め薬、鎮痛剤、睡眠剤などを、本来の治療目的ではなく「飲むと元気が出る」などと言って飲む人がいます。それが習慣になってやめられなくなり、徐々に効きにくくなって飲む量が増え、健康被害が出ることもあります。一方、風邪薬などを飲んで「風邪は治ったのに、薬がやめられない」状態になり「自分でもなぜやめられないのか分からない…

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高木昭午

毎日新聞医療プレミア編集部

たかぎ・しょうご 1966年生まれ。88年毎日新聞社入社。94年から東京、大阪両本社科学環境部、東京本社社会部などで医療や原発などを取材。つくば支局長、柏崎通信部などを経て、17年に東京本社特別報道グループ、18年4月から医療プレミア編集部記者。