百寿者に学ぶ バランス健康術!

楽しみながら死を迎えるために

米井嘉一・同志社大学教授
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 先日、俳優、中山仁さんの訃報を知りました。数多くの俳優の中で、唯一、私が演技指導をしたことのある方でした。30年以上昔でしたが、ドラマの臨終シーンで、医師役の中山さんに医師としてのふるまいを伝授した思い出があります。まだ20代で、みとりの経験も乏しかった私は、ベッドに横たわる患者役の加藤治子さん(故人)の瞳孔を確認。なんともぎこちない見本演技でした。それでも中山さんは真面目に指導を受けてくれました。厳かな瞬間が伝わったかどうか、その後もずっと気になっていました。

 季節は冬。季節の流れから、冬は老年期のイメージです。やがてやってくる死を避けることはできません。

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米井嘉一

同志社大学教授

よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。