医療プレミア特集

ネオニコ系農薬 生態系に影響か

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ウチワヤンマ=島根県の宍道湖畔で日本トンボ学会会員・北山拓さん撮影
ウチワヤンマ=島根県の宍道湖畔で日本トンボ学会会員・北山拓さん撮影

 ミツバチの大量死の一因と指摘されてきたネオニコチノイド(ネオニコ)系の農薬が、湖の魚の激減を引き起こしている可能性を指摘する調査結果が11月に報告された。渡り鳥にも悪影響を及ぼしていることも指摘されている。海外と比べ日本は使用規制が緩く、不安の声が上がっている。

 「山室先生の論文を読んで、『ああ、これだったのか』と。ずっともやもやしていたことが晴れた気がした」。松江市のトンボ愛好家、大浜祥治さん(62)は、宍道湖(島根県)で、ある時期を境に特定のトンボが激減した資料を示しながら、「まさかネオニコが影響しているとは思いも寄らなかった」と続けた。

 県職員だった1987年から同市秋鹿町の宍道湖畔で、ウチワヤンマとナゴヤサナエの羽化した殻の数を調べていた。きっかけは当時取り沙汰されていた宍道湖の淡水化事業。淡水化による水質の悪影響を探るためだった。淡水化事業が88年に「凍結」されて以降も大浜さんは、調査を継続していた。その結果に、不自然な数値が出たのは94年のこと。ウチワヤンマは、その年から4年連続でゼロになったのだ。

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