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雑音の中で声を聞く力 スポーツで向上?

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大歓声の中でプレーをする選手たち
大歓声の中でプレーをする選手たち

 スポーツをすると、脳が音を処理する能力が向上する可能性があることが、米ノースウエスタン大学コミュニケーション科学・神経生物学教授のNina Kraus氏らの研究から示された。同氏らは「この研究結果は、聴覚低下に苦しむ人々のための新しい治療法の開発につながるかもしれない」と期待を述べている。研究結果の詳細は「Sports Health」12月9日オンライン版に掲載された。

 研究は、同大学の学生アスリートの男女495人と、年齢および性をマッチさせたスポーツ経験のない対照群493人を対象とした。参加者に、音声が流れるイヤホンを装着してもらい、その音声を聞いて生じた脳波の一種(周波数追従反応=Frequency Following Response)を測定して、脳の活動を調べた。その結果、対照群と比べてアスリート群は、音声をよく聞き取るために、周囲の雑音を“聞こえない”ように脳内で処理する能力が優れていることが分かった。

 Kraus氏は「スポーツをすると体力が向上することに異論を唱える人はいないだろう。しかしスポーツは脳の健康にも影響することを思い浮かべる人はあまりいない」と述べている。「今回の研究結果から、スポーツをすると脳の機能が調整され、聴覚や視覚などを通して感じる環境を、よりよく理解できるようになる可能性がある」と説明している。 

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