無難に生きる方法論

不整脈と不安障害の微妙な関係

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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 動悸(どうき)が続くと、心配になって循環器科を受診する患者さんも多いでしょう。動悸や胸痛は循環器科でよくある症状で、皆さんは心臓に何かあれば大変だと心配され受診されます。しかし、多くの方は特に問題がない場合が多く、循環器科の主治医は「特に心配な病気はなさそうですね!」といって終了するかもしれません。

 しかし、動悸や胸痛が一向に改善しない患者さんは、さらに心配になって大きな病院を受診します。そこで更なる検査をしても特に異常は認められずに落胆する人もいるでしょう。また、あまりにも心配で、夜中に動悸が起こって救急受診する患者さんも少なくはありません。実はこのような症状は精神的な問題から起きることがよくあります。

 私の場合は心の健康も視野に入れて診察していますので、「睡眠は大丈夫ですか?」とか「大きなストレスはありませんか?」とお尋ねします。精神的な問題、特に不安感が強い方には軽い抗うつ剤や睡眠薬を処方することにしています。またこのコラムで度々紹介しているβ(ベータ)遮断剤を処方することもあります。β遮断剤は主に降圧剤として使われますが、不整脈や頻脈にも効果が認められています。さらに、気持ちが安定するとい…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。