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自閉症の関連遺伝子「100個以上ある」

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	「世界自閉症啓発デー」に合わせて青色にライトアップされた大阪城=2019年4月2日、久保玲撮影
「世界自閉症啓発デー」に合わせて青色にライトアップされた大阪城=2019年4月2日、久保玲撮影

 自閉症スペクトラム障害(ASD)に100個以上の遺伝子が関与している可能性が、米シーバー自閉症センターのJoseph Buxbaum氏らが実施したASDに関する過去最大規模の遺伝学的研究から明らかになった。ASDに関与する遺伝子が明らかになれば、原因の解明や重度の障害を抱える小児に対する新たな治療薬の開発につながる可能性があるという。この研究の詳細は「Cell」1月23日オンライン版に掲載された。

 ASDは社会的スキル、コミュニケーション、行動のコントロールなどに影響を及ぼす脳の障害で、米疾病対策センター(CDC)によると、米国では59人に1人の小児がASDであると推定されている。ASDの病態は複雑な上に個人差が大きく、社会性やコミュニケーション能力に軽度の障害があるだけの小児がいる一方で、ほとんどしゃべらず、反復的・常同的な行動を止められない小児もいる。また、知的障害がある小児もいる一方で、IQは平均レベルあるいは平均以上の小児もいる。

 これまで、ASDは遺伝的な要因と環境的な要因が重なって発症するものであり、特に遺伝的要因の影響力が強いと考えられてきた。実際、最近報告された約200万人を対象としたある研究でも、ASDリスクの80%を遺伝子で説明できることが示されている。ただし、専門家らによれば、ASDの発症に関与している遺伝子は患者ごとに異なるという。

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