
これまで冬にちなんだ話をしてきました。寒くて、暗いイメージを吹き飛ばしたいと考えてきました。冬は、これから春を迎えるための大切な季節でもあるのです。
昨年の暮れに、私の義母が転倒して骨折しました。初期治療を終えて転院し、現在、府中運転免許試験場(東京都)の隣のリハビリテーション専門病院に入院しています。初めはほとんど寝たきり状態でしたが、腰にコルセットを装着して、少しずつ体を動かす練習をしています。この先、歩行訓練、入浴や着替えの練習、階段の昇降練習とリハビリテーションの内容が進んでいきます。
お見舞いに病院を訪れて感じたのは、入院中の方もスタッフも皆、明るいことです。ご高齢の患者さんが多いのですが、リハビリテーションの効果で、体がどんどん元気になって、動きも活発になっていきます。そして晴れて退院の日を迎えるのです。
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同志社大学教授
よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。
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