“子ども食堂”の時代―親と子のSOS―

3歳児神話の真実

可知悠子・北里大学講師
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 2月といえば、保育園利用の内定通知が届く時期です。4月から保育園に預ける親御さんの中には、周囲の人から「子どもがかわいそう。保育園に入れてまで母親が働く必要があるの?」といった 言葉をかけられた方もいるかもしれません。背景には、「子どもが3歳までは母親が育児に専念しないと、発達に問題が出る」という“3歳児神話”が、日本社会に浸透していることがうかがえます。でも、3歳児神話は、科学的には根拠がないとされています。母親は、子どもを保育園に入れて、働いて良いのです。でも、どんな働き方でも、どんな保育園でも良いわけではありません。社会や家庭の環境もこのままで良いわけではありません。今回は、3歳児神話よりも、子どもの発達や健康に大切なことを2回にわたって考えます。

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可知悠子

北里大学講師

かち・ゆうこ 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了。2006年から10年間、臨床心理士として子どもや女性のカウンセリングにあたる。帝京大学医学部衛生学公衆衛生学講座助教、日本医科大学衛生学公衆衛生学教室助教を経て、18年4月から北里大学医学部公衆衛生学単位講師。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学教室客員研究員、国立成育医療研究センター社会医学研究部共同研究員、首都大学東京客員准教授。共著に「子どもの貧困と食格差~お腹いっぱい食べさせたい」(大月書店)。自身も3歳児の子育て中。労働者とその子どもの健康の社会格差をテーマに研究を行っている。