無難に生きる方法論

今こそ自宅勤務 テレワークの推進を

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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新型コロナウイルスの感染予防対策として資生堂や電通でも在宅勤務が始まり、通勤時間帯にもかかわらず閑散とする汐留地区=東京都港区で2020年2月26日午前、宮間俊樹撮影
新型コロナウイルスの感染予防対策として資生堂や電通でも在宅勤務が始まり、通勤時間帯にもかかわらず閑散とする汐留地区=東京都港区で2020年2月26日午前、宮間俊樹撮影

 新型コロナウイルスが猛威をふるい、各地でイベントが中止になっています。私にも講演会の中止のお知らせが多く届いています。医学系の学会の中止も相次いでいます。ウイルス感染症の流行に重要な要素は、人です。

 通常、ウイルスは生き物(例えばヒト)を宿主とするのでヒトのいないところには広がりません。テレビでは連日、船や電車などの混雑したところがリスクであると言われています。インフルエンザなら症状が出た時点で自宅待機をすればある程度感染は防げるかもしれません。

 しかし、今回の新型コロナウイルスの場合は無症状の感染者が大変多いことや症状のない時からの感染力がかなり強いようです。そのため、このウイルス感染を完全に制御するのは、非常に困難なように感じます。

 問題は、感染症にかかった後の致死率と思われます。今のところ、発表されている致死率は2%くらいで、しかも合併症のある方や高齢者の致死率が少し高いために一般の方にはそれほど脅威ではなさそうです。コロナウィルスの市中感染が広がりつつある現状では、水際対策より感染予防が主な対策になるように思えます。

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。