医療プレミア特集

新型肺炎「重症患者も検査できない」医師らの困惑

高木昭午・毎日新聞医療プレミア編集部
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衆院予算委員会で新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への対応などについて答弁のため事務方と話す加藤勝信厚生労働相(左)=国会内で2020年2月27日、川田雅浩撮影
衆院予算委員会で新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大への対応などについて答弁のため事務方と話す加藤勝信厚生労働相(左)=国会内で2020年2月27日、川田雅浩撮影

 患者が重い肺炎で、新型コロナウイルスに感染しているかもしれない。検査して調べたいが、保健所がうんと言ってくれず、できない----。医師たちからこんな声が上がっています。風邪程度の軽い症状ならともかく、重症患者まで検査ができないのは困るというのです。日本医師会は「複数の地域から声が届いている。医師の検査依頼が断られた事例を集める」として2月26日から全国的な実態調査に乗り出しています。

 「肺炎で、呼吸状態が悪化していて、人工呼吸器をつけるような状態の患者なら、やっぱり(新型コロナ)ウイルスを検査した方がいいでしょうか」。2月15日、横浜市で開かれていた日本環境感染学会で、ある医師がこう問いかけました。

 このウイルスによる患者を治療してきた、大曲貴夫・国立国際医療研究センター国際感染症センター長が答えました。「そう思います。一つの壁は検査のキャパシティーの問題。行政はなかなか簡単には動いてくださらないだろう。悪気があるのでなく制限をかけなければならないからだが、臨床医として(検査実施を)強烈に推すしかない」

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高木昭午

毎日新聞医療プレミア編集部

たかぎ・しょうご 1966年生まれ。88年毎日新聞社入社。94年から東京、大阪両本社科学環境部、東京本社社会部などで医療や原発などを取材。つくば支局長、柏崎通信部などを経て、17年に東京本社特別報道グループ、18年4月から医療プレミア編集部記者。