スーパーの棚から除菌ジェルはすでに姿を消していた=デンマーク・ノアフュン市で2020年3月4日、筆者撮影
スーパーの棚から除菌ジェルはすでに姿を消していた=デンマーク・ノアフュン市で2020年3月4日、筆者撮影

閑散とした国際線カウンター

 現在、北欧・デンマークに研究の調査で来ています。3月2日に札幌をたってきました。札幌では、北海道知事の緊急事態宣言で外出自粛要請があった週が明けてすぐのため、千歳空港の国内線カウンターをはじめ、国際線カウンターも閑古鳥が鳴いていました。特に国際線は中国路線がすべて運航休止中でもあり、利用したフィンランド航空のカウンター以外は開いていませんでした。昨年リニューアルオープンした国際線ターミナルが、だだっ広い空間と化していました。

 フィンランド・ヘルシンキまでの直行便でしたが、機内に乗客がまばらに座っているガラガラの搭乗率でした。真ん中の4人掛けの座席は足を伸ばして寝るベッドと化していましたが、それでもまったく使い切れないぐらいの乗客の少なさでした。新型肺炎を気にしてか、真ん中で横になっている人には、マスクをしたキャビンアテンダントが体調が悪くないかと声を掛けていました。

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銭本隆行

日本医療大学認知症研究所研究員

ぜにもと・たかゆき 1968年広島市生まれ、福岡市育ち。51歳。早稲田大学政治経済学部在学中にヨーロッパを放浪。そのときにデンマークと出会う。大学卒業後、時事通信社、産経新聞社で、11年間の記者生活を送る。2006年にデンマークへ渡り、デンマーク独自の学校制度「国民高等学校」であるノアフュンス・ホイスコーレの短期研修部門「日欧文化交流学院」の学院長を務めた。全寮制の同校で知的障害者のデンマーク人らと共に暮らし、日本からの福祉、教育、医療分野に関する研修を受け入れながら、デンマークと日本との交流を行ってきた。2010年にオーデンセペダゴー大学で教鞭を執り、2013年にはデンマークの認知症コーディネーター教育を受けた。  2015年末に日本に帰国し、2016年3月に名古屋市の日本福祉大通信制大学院で認知症ケアシステムに関する修士号を取得し、同年、福岡市の精神障害者の生活訓練事業所の設立・運営に携わる。現在は札幌市の日本医療大学認知症研究所と名古屋市の日本福祉大学大学院博士後期課程に在籍しながら地域包括ケアシステムに関する研究を進めている。ノーマライゼーション理念の提唱者であるデンマーク人の故N.E.バンクミケルセンにちなむN.E.バンクミケルセン記念財団理事も務める。