百年人生を生きる

「書生」たちとつながり、街も元気に

星野哲・ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
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「ひとつ屋根の下」で暮らす小野寺加代子さん(右)と柳澤直孝さん=東京都文京区で、筆者撮影
「ひとつ屋根の下」で暮らす小野寺加代子さん(右)と柳澤直孝さん=東京都文京区で、筆者撮影

 街が元気であるには、そこに暮らす人同士が「つながる」ことが大切だ。だが、特に生活スタイルが自由に選べる都市部ではそれが難しい。そんな「常識」を覆す取り組みが、東京都文京区の本郷地区を中心に広がる。東京大学をはじめ多くの大学が周辺にある地域特性を生かした、NPO法人「街ing本郷」の活動だ。2010年の設立以来、高齢者の家の空き部屋に学生を下宿させる「ひとつ屋根の下」や、「街ing本郷」が借り上げたアパートなどに格安の家賃で学生に住んでもらうと同時に地域活動に参加してもらう「書生生活」などさまざまなプロジェクトが進み、街にも、高齢者にも、学生にもメリットが生まれている。

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星野哲

ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員

ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「遺贈寄付 最期のお金の活かし方」(2018年、幻冬舎)「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。