医療プレミア特集

新型コロナ ただの風邪でも診てもらえない

高木昭午・毎日新聞医療プレミア編集部
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 新型コロナウイルスの感染拡大につれて、感染の有無を問わず「発熱した患者は診療できません」という医療機関が出ています。ただの風邪でも「熱がある人は診ない」というのです。感染症の専門医は「本当は断ってはいけない」と指摘しますが、一方で、断る裏には事情があると話します。

 今月初め、相模原市で開業している医師が、SNSに書き込みました。

 「体温37.5度以上の患者さんを一律突如診療拒否するようになった医療機関が増え、風邪症状の患者さんが医療機関を適切に受診できなくなっています。(中略)結果的に、ここ数日間で軽症の感冒症状の患者さんの受診が増えています」

 大阪市で開業している谷口恭医師(医療プレミアサイトで連載記事を執筆中です)も「兵庫県や京都府の患者から『熱が出て帰国者・接触者相談センターに相談したら、近くの医師でみてもらうように指示され、その通りに近くの医療機関に行ったら断られた』と相談の電話が入る」と言います。(参照:「新型コロナ 風邪や花粉症で差別される人たち」)

 さらに、東京都内で肺炎患者などを診療している医師も「断る医療機関は増えている印象だ。私の近くのクリニックも、入り口に『発熱患者は診られません』と張り紙をしている」と話します。

 相模原市の医師に話を聞きました。「他の医療機関で診療を断られた、という患者が1週間で3、4人きた…

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高木昭午

毎日新聞医療プレミア編集部

たかぎ・しょうご 1966年生まれ。88年毎日新聞社入社。94年から東京、大阪両本社科学環境部、東京本社社会部などで医療や原発などを取材。つくば支局長、柏崎通信部などを経て、17年に東京本社特別報道グループ、18年4月から医療プレミア編集部記者。