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アスピリンに認知症予防の効果はない

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 数百万人もの米国人は、心血管疾患予防のために低用量アスピリンを毎日服用しているが、アスピリンを服用しても認知症予防にはつながらない可能性があることが、モナシュ大学(オーストラリア)のJoanne Ryan氏らが実施した大規模なランダム化比較試験(RCT)で示された。プラセボと比べて、アスピリンを服用してもアルツハイマー病などの認知症リスクは低下せず、認知機能の低下も遅らせることができなかったという。研究結果の詳細は「Neurology」3月25日オンライン版に掲載された。

 アスピリンには心血管疾患の再発予防効果があるほか、炎症を抑え、血栓形成や脳血管の狭窄を防ぐ作用があることから、アルツハイマー病をはじめとする認知症の予防にもつながることが期待されている。Ryan氏らは今回、心血管疾患や身体障害がなく、認知症と診断されていない70歳以上の高齢者1万9,114人を対象に、アルツハイマー病などの認知症や軽度認知障害(MCI)のリスク、認知機能の低下度をアスピリンとプラセボで比較するRCTを実施した。

 試験では、被験者を、アスピリン100mgを毎日服用する群と、プラセボを服用する群にランダムに割り付けて比較した。ベースライン時には、全ての被験者に思考力と記憶力のテストを実施し、その後、中央値で4.7年間の追跡を行った。

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