無難に生きる方法論

新型コロナ 集中治療室の崩壊と命の選択

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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テレビ会議をする西村康稔経済再生相と7知事=内閣府で2020年4月8日、竹内幹撮影
テレビ会議をする西村康稔経済再生相と7知事=内閣府で2020年4月8日、竹内幹撮影

 新型コロナウイルスの感染者が急激に増加し始め、7日にようやく日本政府も緊急事態宣言を発令しました。特に都心部での爆発的な感染者の増加が医療崩壊を招くのではないかと危惧されています。

 しかし、日本の病床数は人口1000人当たり13.7床で世界では格段に多いです。ドイツは欧州連合(EU)では多いほうで約8床、フランスは約6床。現在死亡者が多いイタリア、スペイン、イギリス、アメリカは3~4床とかなり少ないのです。一方、日本の集中治療室の数は10万人あたり約5床と少なく、イタリアの半分以下、ドイツの20%くらいと言われています。

 日本での医療崩壊は、いわゆる集中治療室の崩壊を意味します。そのために医療崩壊が危惧される自治体では無症状や軽症者はホテルなどで隔離、中等症患者は専門施設以外の病院で、重症者は専門施設のある病院に収容するような施策をとり始めています。無症状や軽症者といっても油断できませんので医療関係者の管理は必要でしょう。専門病院以外では予定していた手術を先延ばしにしたり、外来患者さんが少なくなったりして比較的余…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。