医療の本音

津波被害の病院と公園を往復したドクターヘリ

松本尚・日本医科大学救急医学 教授
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津波で被害を受けた石巻市立病院の前に着陸したドクターヘリ=2011年3月14日撮影
津波で被害を受けた石巻市立病院の前に着陸したドクターヘリ=2011年3月14日撮影

 東日本大震災から今年3月で9年がたちました。私も災害派遣医療チーム(DMAT)の一員として被災地で活動しました。今回はこの出来事を振り返りたいと思います。

 発災翌々日の3月13日に福島県立医大のDMATの拠点本部に入り、先に福島入りした日本医大千葉北総病院の救命スタッフと交代しました。14日には全国から参集していたドクターヘリ7機を駆使し、津波で機能停止した宮城県石巻市立病院に取り残された患者さん百十数人の病院避難をマネジメントしました。

 ドクターヘリは、石巻運動公園と病院の間を何度も往復しました。公園には大量の救援物資が集められ、市の職員さんにお願いして食料と燃料、自家発電機を譲り受け、病院に運びました。石巻産のイチゴもたくさんあったので運びました。イチゴ、とてもおいしかったです。

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松本尚

日本医科大学救急医学 教授

まつもと・ひさし 1962年生まれ。1987年金沢大医学部卒業。金沢大医学部附属病院 救急部・集中治療部講師、日本医科大救急医学准教授などを経て2014年4月から現職。日本医科大学千葉北総病院救命救急センター長であり、印旛地域救急業務メディカルコントロール協議会会長などを務めている。専門は救急・外傷外科学、救急医学、災害医学、消化器外科学、経営管理学。