実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ 肺以外でも病気が起きる仕組み

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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エルムハースト病院に運び込まれる患者=米ニューヨークで2020年3月29日、隅俊之撮影
エルムハースト病院に運び込まれる患者=米ニューヨークで2020年3月29日、隅俊之撮影

 「我々は新型コロナウイルスによる感染症を過小評価していた。そして誤解していた」。これは米国の医療ニュースサイト「WebMD」に掲載されたある記事のトップで述べられた言葉です。新型コロナが世界で初めて登場したのが2019年12月ですから、まだそれから5カ月もたっていません。にもかかわらず世界中に歴史を書き換えるほどの影響を与え、大勢の命を奪っています。当初「インフルエンザより少し重症化する程度」と言われていたのが遠い昔に思えるほど、さまざまなことが明らかとなり、そして依然謎めいています。

 我々医師はこの感染症を過小評価し誤解していたことを反省し、そして謙虚にならねばならないというのが私の意見です。今回は、このWebMDの記事も含めて現在分かってきている新型コロナの新しい情報を私見も交えながらお届けします。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト