実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ 有料の抗体検査は「無駄」

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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 本連載の5月1日と4日の2回にわたり「新型コロナウイルスの現在の抗体検査は個人にとっては意味がない」ことを述べました。4月中旬から抗体検査に関する問い合わせが太融寺町谷口医院(以下「谷口医院」)に急増し、そのほとんどの人が誤解をしており、無駄なお金を使おうとしている人があまりにも多いことから「正しい知識」を伝えなければならないと考えたのです。

 「医療プレミア」で述べたのだから抗体検査希望の声は減るだろうと期待したのですが、実情はその逆で、ますます希望者が増加しています。私はその希望者みんなに「受ける価値はありません」と説明しています。理由は、詳しくは過去の2回のコラムをご覧いただきたいのですが、結論を言えば抗体検査の結果が陽性と出ても陰性と出ても、①現在感染している②過去に感染していて治癒した③一度も感染していない――のいずれの可能性…

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト