自分自身で行ってきた「自己超音波検査」で、ぼうこうがんを発見した=本人提供
自分自身で行ってきた「自己超音波検査」で、ぼうこうがんを発見した=本人提供

 私はがん治療専門医で、東京大病院で放射線治療や緩和ケアの臨床を35年も行っています。厚生労働省のがん対策推進協議会委員、文部科学省の「がん教育」の在り方に関する検討会委員などの公職も務めてきました。

 そんな私もがん患者になりました。経緯を説明します。

 アルバイト先の病院に超音波検査装置があり、自分自身でぼうこうのエコー検査を行って、腫瘍を発見したのです。

 5年ほど前に肝臓に脂肪がたまる脂肪肝を自分で発見して以来、毎月エコー検査をしてきました。2018年の9月ごろからぼうこうの左側の壁が多少厚く見えていました。そこで、同年12月8日、尿をためた上で入念にチェックしてみました。すると、左の尿管がぼうこうに開口する「尿管口」の近くに15ミリくらいの腫瘍ができていました。

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中川 恵一

東大大学院医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1985年東京大医学部卒。スイス Paul Sherrer Instituteへ客員研究員として留学後、同大医学部付属病院放射線科助手などを経て、2021年4月から同大大学院医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。同病院放射線治療部門長も兼任している。がん対策推進協議会の委員や、厚生労働省の委託事業「がん対策推進企業アクション」議長、がん教育検討委員会の委員などを務めた。著書に「ドクター中川の〝がんを知る〟」(毎日新聞出版)、「がん専門医が、がんになって分かった大切なこと」(海竜社)、「知っておきたい『がん講座』 リスクを減らす行動学」(日本経済新聞出版社)などがある。