いきいき女性の健康ノート

妊娠に備える「プレコンセプションケア」とは

福島安紀・医療ライター
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 女性やカップルなどの健康状態をチェックする「プレコンセプションケア」外来が、産婦人科や生殖医療機関を中心に広がってきている。コンセプションは英語で「受胎」を意味し、直訳すれば赤ちゃんを授かる前のヘルスケアだが、妊娠可能なすべての女性が自分の健康管理のために受けてほしいケアだという。2015年に日本初のプレコンセプションケアセンターを立ち上げた、国立成育医療研究センター周産期・母性診療センター母性内科診療部長の荒田尚子さんが、その内容と必要性について解説する。

 日本は、新生児死亡率や妊産婦死亡率が非常に低く、世界でも有数の周産期医療安全国だ。しかし、出産で命を落とす女性や新生児はゼロではなく、先天性異常を抱えて生まれる子もいる。

 「先天性異常や妊産婦死亡の中には、妊娠前から知識を持っていれば防げるものも少なからずあります。代表的なのが、高血糖、飲酒や喫煙、風疹や梅毒などの感染症、葉酸欠乏症、催奇性のある薬剤の使用、肥満などです。日本では、35歳以上の高齢出産や不妊に悩む人が多いこともあり、妊娠前の健康管理が重要になってきています」。荒田さんは、そう指摘した。

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福島安紀

医療ライター

ふくしま・あき 1967年生まれ。90年立教大学法学部卒。医療系出版社、サンデー毎日専属記者を経てフリーランスに。医療・介護問題を中心に取材・執筆活動を行う。社会福祉士。著書に「がん、脳卒中、心臓病 三大病死亡 衝撃の地域格差」(中央公論新社、共著)、「病院がまるごとやさしくわかる本」(秀和システム)など。興味のあるテーマは、がん医療、当事者活動、医療費、認知症、心臓病、脳疾患。