知ってほしい「認知症の大事な話」

前頭側頭型認知症 早く気づけば対応しやすい

小田陽彦・ひょうごこころの医療センター認知症疾患医療センター長
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 今回取り上げるのは「前頭側頭型認知症」です。これは、脳の中の前頭葉や側頭葉の神経細胞が徐々に活動しなくなることによって、性格の変化や言葉の障害などが起こる認知症です。「前頭側頭葉変性症」ということもあります。前頭葉はおでこの裏側にあり、やる気や我慢といった人間の意思に関わっています。側頭葉はこめかみの裏側にあり、言語に関わっています。特定のたんぱく質が脳のなかに異常にたまることによって発症すると考えられていますが、なぜ異常にたまるのかについてはよく分かっていません。

 前頭側頭型認知症は、症状によって以下の表のように、三つに分類されます。このうち(行動異常型)前頭側頭型認知症と意味性認知症は、発症年齢が65歳以下で、かつ、症状の程度が一定以上の場合は国の指定難病として医療費の補助を受けることができます。

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小田陽彦

ひょうごこころの医療センター認知症疾患医療センター長

おだ・はるひこ 1977年、兵庫県西宮市出身。兵庫県立ひょうごこころの医療センター精神科医師。神戸大学医学部卒。医学博士。神戸大学医学部精神科助教、兵庫県立姫路循環器病センター等を経て2017年4月より現職。日本精神神経学会専門医・指導医。日本老年精神医学会専門医・指導医・評議員。著書に「科学的認知症診療」(シーニュ社、2018)