
7月に入り東京を中心に新型コロナウイルスの流行が再燃しています。第1波のピーク時にも匹敵する感染者数が発生していますが、7月16日に開催された政府の第2回分科会では、感染爆発のような事態には至らないだろうとの発表がされました。一方、今の時期は、秋以降におこると予想される本格的第2波流行への準備をする時期でしたが、その大切な時期に流行が再燃してしまったのです。現在の流行の火を早めに消すとともに、秋以降の対策を同時に進めなくてはなりません。今回は、欧米での第1波流行の経験を振り返りながら、秋以降の第2波対策について解説します。
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東京医科大学特任教授
はまだ・あつお 1981年、東京慈恵会医科大学卒業。84~86年に米国Case Western Reserve大学に留学し、熱帯感染症学と渡航医学を修得する。帰国後、東京慈恵会医科大学・熱帯医学教室講師を経て、2005年9月~10年3月は労働者健康福祉機構・海外勤務健康管理センター所長代理を務めた。10年7月から東京医科大学教授、東京医科大学病院渡航者医療センター部長に就任。海外勤務者や海外旅行者の診療にあたりながら、国や東京都などの感染症対策事業に携わる。11年8月~16年7月には日本渡航医学会理事長を務めた。著書に「旅と病の三千年史」(文春新書)、「世界一病気に狙われている日本人」(講談社+α新書)、「歴史を変えた旅と病」(講談社+α文庫)、「新疫病流行記」(バジリコ)、「海外健康生活Q&A」(経団連出版)など。19年3月まで「旅と病の歴史地図」を執筆した。
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