現代フランス健康事情

夏本番 悪さをする生き物にご用心

竹内真里・パリ在住ライター
  • 文字
  • 印刷
樹木や草が多い場所を散策した後は、マダニがついていないかチェックしよう=筆者撮影
樹木や草が多い場所を散策した後は、マダニがついていないかチェックしよう=筆者撮影

 夏も本番に入った。フランスは、地域によって40度近くまで気温が上がるところもあるが、朝晩は過ごしやすい日が続く。一般的にフランスの住宅には網戸がついていないので、窓を開け放しているといろんな虫が入ってくる。ハエ、ハチ、名前のわからない虫、ガ、蚊、それにハトが入ってきて追い出すのに苦労したこともあった。

 寝ているときに聞こえてくるあのプーンという音。やっつけるまで眠れない。刺されたらちょっと腫れて数日かゆい、それだけで終わればまだいいが、蚊は病気の運び屋であることを忘れてはならない。

 蚊が媒介する主な病気には、チクングニア熱やデング熱、ジカ熱、ウエストナイル熱、日本脳炎、マラリア、黄熱などがある。発熱や頭痛、関節痛などの症状が出て、対症療法で回復する病気もあるが、中には重症化して死亡するケースもあるのだから、たかが蚊といってあなどれない。パリの子どもたちが遊ぶ公園の入り口で、「チクングニア熱、デング熱、ジカ熱を媒介するヒトスジシマカに注意!」と注意を喚起をする看板を見たことがある。

 日本ではヤブ蚊は珍しい存在ではないが、フランス本土でその一種、ヒトスジシマカが初めて確認されたのは、2004年、南仏のマントンでのことだ。それから15年後、19年5月には本土96県中、ほぼ半数でヒトスジシマカの生息が確認されており、デング熱674件、チクングニア熱57件、ジカ熱6件の症例が報告されている。海外県のレユニオン、マヨット、アンティルなどでも流行してい…

この記事は有料記事です。

残り2036文字(全文2666文字)

竹内真里

パリ在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はパリ市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。