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「頼まれたら断れない」 社交不安障害は受診を

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 人から頼られたら断れないなど、遠慮が強すぎて自己主張ができず、困り果てていませんか。それはただの「性格」の問題ではなく、治療が可能です。

 「社交不安障害」はあがり症のことと思われがちですが、遠慮をしすぎて困っている人たちのことです。多くは思春期で発症しますが、近年は30~40歳台の受診も増えています。性格の問題と思われがちですが、そのままにしておくと重症化することも。必要な場合は受診を検討しましょう。

 社交不安障害(社交不安症、SAD: Social Anxiety Disorder)は、「プレゼン恐怖症」や「スピーチ恐怖症」と誤解されがちですが、大勢の前だけでなく1対1の関係でも遠慮してしまい、自分の思っていることがいえない状態をさします。苦手なプレゼンやスピーチをしなければならない仕事は避けられても、急にシフトを交代するよう頼まれたり、無理な仕事を依頼されたりしても、遠慮が強くて断れないことがあります。その結果、心身の限界を迎え、仕事を休みがちになってはじめて受診するケースが多くあります。

 社交不安障害は、人づき合いが活発になった近代以降に生まれた新しい病気といわれています。とくに近年は、さまざまな場面で柔軟に自己主張をしながら円滑にコミュニケーションをとることが求められる傾向にあります。そのような中で社交不安障害があると生きづらくなってしまいますが、控え目であることは周囲に悪影響がなく、苦しんでいることがわかりづらいのです。

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