心の天気図

栄養ドリンクにも乱用のリスク

佐々木 司・東京大学教授・精神科医
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 酷暑に加えコロナ疲れがたまっているせいか、この夏はことのほか疲労が激しく、診療も原稿書きもやっとの思いで取り組む毎日が続いている。特につらいのは外来診療で、決まった時間に何十人も診なければいけないので本当にきつく、合間に「栄養ドリンク」を飲んで何とかしのいでいる。幾つかの製薬会社が出している、茶色い100ミリリットルのビンに入っているあれだ。

 この効果が意外と大きく、疲れ果てて「今日はもうこれ以上の診察は無理」とへこんでいたのが、飲んで15分くらいするとシャキッとして、最後まで診療を続けられる。原稿書きも、よほど疲れ果てている時は別だが、手のつかなかった原稿が一気に書き上げられることも多い。

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佐々木 司

東京大学教授・精神科医

東京大学医学部医学科卒。東大病院、財団法人神経研究所晴和病院での勤務を経て、トロント大学クラーク精神医学研究所に留学。帝京大学医学部講師などを勤め、2008年に東京大教授。生活習慣や環境的諸要因と「こころと体」の健康との関連の解明、学校精神保健教育プログラム開発などを進め、英文国際誌を中心に成果を発表している。日本不安症学会理事長、日本学校保健学会常任理事。一般向け著書としては「その習慣を変えれば『うつ』は良くなる!」、共著に「精神科医と養護教諭がホンネで語る 思春期の精神疾患」