百年人生を生きる

コロナ禍で広がる 新しい旅の形

星野哲・ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
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介護施設でオンラインツアーに参加する人たち(東京トラベルパートナーズ提供)
介護施設でオンラインツアーに参加する人たち(東京トラベルパートナーズ提供)

 いくら「Go Toトラベル」キャンペーンがあっても、コロナ禍で旅行がしづらい日々が続く。そんな中、オンラインツアーがさまざまな形で実施されている。中には、介護施設の利用者を対象にしたツアーもある。もともと介護施設利用者の旅行には、旅先の施設がバリアフリーになっているか、いざというときの医療機関はどこにあるかなど、さまざまな苦労が伴い出かけにくかった。だが、オンラインなら気軽に旅気分が楽しめる。参加した人同士のコミュニケーションを活発にするといった効果も期待できそう。超高齢社会の新しい「旅の形」になるかもしれない。

 猛暑日の8月20日、長野市の善光寺へのオンラインツアーが開催された。ツアーに申し込むと、施設や自宅で居ながらにして、現地の案内人らが名所を訪ね歩く様子をリアルタイムで見聞きできる。この日は医療・介護施設は無料、一般の参加者は1800円で、施設243カ所と一般175人が参加した。

 主催したのは、介護施設利用者などの旅のコーディネートに3年ほど前から取り組んでいる旅行会社「東京トラベルパートナーズ」。社長の栗原茂行さんは「新型コロナウイルス感染予防のため、高齢者は気軽に外出することもままなりません。施設に入居していると面会も制限され、つらい日々です。せめて旅の気分を味わってほしいと企画しました」と話す。

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星野哲

ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員

ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「遺贈寄付 最期のお金の活かし方」(2018年、幻冬舎)「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。