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新型コロナ 男性の免疫は暴走しやすい?

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病院に運び込まれる新型コロナの患者=米ニューヨークで2020年3月29日、隅俊之撮影
病院に運び込まれる新型コロナの患者=米ニューヨークで2020年3月29日、隅俊之撮影

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の疫学的研究が進むにつれて、女性よりも男性の方が重症化しやすい傾向にあることが明確になってきた。そのような中、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する免疫システムの反応が、男女間で異なることを示す研究結果が発表された。この研究を実施した米イェール大学のAkiko Iwasaki氏らは、「女性と比べて男性ではCOVID-19が重症化しやすく、死亡リスクも高い理由の一端を説明し得る結果」と、同大学のニュースリリースの中で述べている。詳細は「Nature」8月26日オンライン版に掲載された。

 Iwasaki氏らによると、世界のCOVID-19による死亡例の約60%を男性が占めている。同氏は、「われわれの研究によって、COVID-19患者における免疫の全体像に性差があることを示す明確なデータを得ることができた。男性が重症化しやすいことには、このような免疫系の性差が関係している可能性がある」と説明。また、「治療薬やワクチン投与に際して男女ともに同程度の効果を得るためには、性差に基づくアプローチが必要であることを示唆する研究結果」との見方を示している。

 Iwasaki氏らは今回の研究で、米国のイェール・ニューヘブン病院に入院した新型コロナの患者と、新型コロナにかかっていない同病院の医療従事者から、鼻腔ぬぐい液、唾液、血液、尿を採取して検査し、結果を比べた。なお、ICU入室患者と、免疫の働きを抑える薬の一種である「トシリズマブ」または高用量ステロイドが処方されていた患者は分析に含めなかった。さらに、COVID-19から回復した患者と重症化した患者…

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