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「縦割りの打破を」 新旧厚労事務次官会見

医療プレミア編集部
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厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影
厚生労働省が入る中央合同庁舎第5号館=東京・霞が関で、竹内紀臣撮影

 14日付で就任した厚生労働省の樽見英樹事務次官(60)と、退任した鈴木俊彦前事務次官(60)が同日、ともに厚労省内で記者会見した。両氏への質疑は、新型コロナウイルス感染症への対応から、厚生労働行政の抱える課題、第99代首相に選出される自民党の菅義偉新総裁の人物評にまで及んだ。両氏の発言と主なやり取りは以下の通り(敬称略)。【くらし医療部・阿部亮介】

 本日、事務次官を退任した。平成30(2018)年7月に着任してから2年余り、皆さま方には、大変お世話になりました。ありがとうございました。この2年余りだが、平成から令和にお代替わりも含め、いわゆる時代の変わり目に当たったのかなという気もしている。この2年間、思った以上にいろいろな出来事があり、また、さまざまな課題に直面してきたなというふうに思っている。その中でも、例えば2040年を展望した社会保障、働き方改革の始動と推進だとか、あるいは地域共生社会のビジョンを打ち出し、これを進めてきたこと。そして厚労省を、さまざまな困難に直面しているが足腰の強い組織にしていきたいという思いで、官房機能の強化、政策統括機能の強化を中心とした厚労省改革を若手とともに進めてきたことなどなど、一定の中長期を見据えた政策の打ち出し、それから組織の改革というものに着手でき、進められたことは大変喜ばしいことだったと思う。現在、コロナのこういった状況の下だが、しっかりした対策を続けていく態勢は整ってきた。そうした中で私の願いを聞き届けていただき、退官をお許しいただき、今日に至ることができた。37年間行政官をやってきたが、最後、後顧の憂いなく今日を迎えられたことは全ての関係者の皆さんの支援・指導によるものだと思う。本当にありがとうございました。

 今、鈴木前次官から「後顧の憂いなく」代わっていただくことができたという話が出たが、後になってからも言ってもらえるように努力したいと思う。(新型)コロナ(ウイルス感染症対策推進)室から参りました。コロナの関係、春には病気のこともよく分からないことも多くて、緊急事態宣言ということになって、いろいろご不便をお願いした。だんだん病気のことも分かってきたところもある。そうしたことを含めて、今度は冬の寒い時期にインフルエンザと一緒にうつるということにどう応えるかということが重要な課題になってくると思う。そういう意味でいわばコロナ対策についても厚生労働省が、今までもそうだったと思うが、本当に厚労省がコロナ対策の最前線だと思う。しっかりと対策を取って、最小限の被害、感染の影響で済んだと言えるように頑張りたいと思う。できるだけ皆さま方ともコミュニケーションをよく取っていきたいと思う。どうぞよろしくお願いします。

<以下、質疑>

Q:樽見新次官にお尋ねします。先ほど、自民党の両院(議員)総会で、明後日(16日)、菅官房長官が次期首相に選ばれる見通しになった。菅さんは総裁選で不妊治療、厚労省の組織再編について議論してきた。それについて事務次官としてどう取り組むか。

樽見氏 厚労省の組織再編ということについては、いずれにしても一言で申し上げると、新総裁、あるいはその下…

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