百年人生を生きる

自筆証書遺言保管制度を利用してみた

星野哲・ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
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 自分の死後に残った財産をどうするか考えることは、終活の柱の一つだ。争いのないように、自身が希望するように相続や遺贈を行ってもらうためには、遺言が大切な手段となる。その遺言作成に追い風といえる制度が、今年7月10日にスタートした。希望すれば、自筆証書遺言を法務局で預かってもらえることになったのだ。筆者も遺言を作成して利用してみた。

 新制度は、「遺言書保管所」(指定された全国312の法務局)に遺言者本人が自筆証書遺言を持参すると、原本だけでなく画像データにしたものが保管される。さらに、相続人らへの「通知制度」が導入された点が大きな特徴だ。

 制度の詳細の前に、まず遺言について説明しておく。

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星野哲

ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員

ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「遺贈寄付 最期のお金の活かし方」(2018年、幻冬舎)「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。