内閣支持率が高いようです。このようなパーセント(%)で示される数値には、必ず反対側の数値があります。皆さんの中には、%の数値を見ると、すぐ100%から引いて計算する方もいるでしょう。私はそうです。少し前までは内閣不支持率の方がメディアの見出しで掲載されていました。どちらが示されるかで、印象が違います。

 これは健康や医療でも同様です。医師から「手術による生存率は90%です」とだけ言われる場合と、「手術による死亡率は10%です」とだけ言われる場合では、どちらの方が手術を受けようと思うでしょうか。前者のようにポジティブな方が、受けようと思いやすいことが知られています。

この記事は有料記事です。

残り670文字(全文955文字)

中山 和弘

聖路加国際大大学院看護学研究科看護情報学分野教授

1985年に東京大医学部保健学科を卒業し、90年に同大大学院医学系研究科保健学専攻博士課程修了。日本学術振興会特別研究員、愛知県立看護大助教授などを経て、2004年から聖路加国際大大学院看護学研究科看護情報学分野教授。適切な情報に基づく意思決定や行動をケアする看護情報学、保健医療社会学が専門。ヘルスリテラシー、意思決定支援、ヘルスコミュニケーションやそのサポートネットワークなどについて研究している。ウェブサイト「健康を決める力」(http://www.healthliteracy.jp/)を運営。