医療プレミア特集

「光がみえた」 がん患者の外見ケア

医療プレミア編集部
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イベントで参加者にメークを施すスタッフ=ファンケル提供
イベントで参加者にメークを施すスタッフ=ファンケル提供

 がん治療で変化した患者の外見の悩みを、メークなどで和らげようという「アピアランス(外見)ケア」が注目されている。特に女性患者にとって、脱毛や顔のむくみなど外見の変化による精神的なダメージは大きく、人と会うのが苦痛になるなど社会復帰を阻む大きな要因の一つになっている。化粧品メーカー各社がセミナーなどを開き、患者たちが前向きに生きるきっかけ作りの場を広げている。【東京地方部・賀川智子、東京経済部・袴田貴行】

メークで治療前のQOLを確保

 抗がん剤の投与などで髪の毛や眉毛が抜けたり外見が変化してしまったりすることがある。そうした患者たちがメークなどで外見を修復し、日々の暮らしをより良くしてもらうためのケアがアピアランスケアだ。がんは2人に1人がなるといわれる時代、患者が治療前と同様のQOL(生活の質)を維持するため、近年必要性が増している。

 化粧品メーカーのファンケルは、昨年10月から、ウイッグ大手のアデランスと共同でアピアランスケアのイベントを始めた。肌に負担の少ない同社シリーズの化粧品を使い、スタッフが一人一人の悩みを聞きながら希望のメークを施す。これまでに神奈川の施設や埼玉の病院などで計5回実施し、20~70代の約70人が参加した。

抗がん剤の髪抜けなど 乳がん患者に多く

 同社によると、参加者の多くは、抗がん剤の副作用で脱毛、肌荒れ、くすみ等が出やすい乳がん患者だという。参加した乳がんの40代の女性は、抗がん剤の副作用で髪が抜け、肌も荒れ、人前に出ることが苦痛でしかなかった。イベント当日もニット帽を深くかぶりマス…

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