現代フランス健康事情

新型コロナ 「全土外出制限」にパリ市民は…

竹内真里・フランス在住ライター
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その昔、監獄があったバスチーユ広場=筆者撮影
その昔、監獄があったバスチーユ広場=筆者撮影

 街路樹の紅葉も見られるようになり、秋らしくなってきた10月半ば。日を追うごとに新型コロナウイルスの感染者数が増え、予想していたとおり、第2波がやってきた。

 14日、テレビ局のインタビューに答える形で、マクロン大統領から新たな規制が告げられた。記者から対策の不十分さなどを指摘されるも「フランスは欧州で最も多い検査を実施している」などと話し、「この危機を乗り越えるには仏国民の結束が大事だ」と強調した。さらに28日。30日から12月1日までの全国での外出制限などがマクロン大統領から発表された。パリを含むイル・ド・フランス地域圏では重病者の病床占有率が既に50%を超えているという。

「今冬が怖い」

 ニュース番組では、病院内にカメラを入れて、医療従事者のインタビューなどを放映していた。取材に答える現場の医師は「新型コロナ以外の患者を受け入れ、治療する余力がない」「今冬が怖い。今後、患者数は爆発的に増えるだろう」などと話していた。パリ郊外の病院の救急科で働く知人のジュリーさんは、疲労がたまり注意力が散漫となり、車の事故を起こしてしまった。しかし、「救急科の現場が好きで救急医をしています。淡々と、自分の仕事に最善を尽くします」と話していた。

 医療従事者らは以前から設備や環境、待遇の改善を求めている。感染者数が3万人を超えた15日も保健省近くでデモをした。医療崩壊が心配だ。

レストランで個人情報を記入

 マクロン大統領が「夜間外出禁止」を発表した翌日の15日。筆者が昼食をとったレストランでは、感染対策として氏名と電話番号、メールアドレスの記入を求められた。スマホでQRコ…

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竹内真里

フランス在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はリヨン市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。