
地縁や血縁が薄いといわれる東京などの大都市部で、高齢者の1人暮らしが今後、急速に増えていく。家族だけで支えられないなら、新たなご近所関係をつくって支え合おう。そう考えて、新たな発想の賃貸住宅を創り出した女性が東京都杉並区にいる。子どもから高齢者まで、複数世帯がほどよい距離感で暮らしながら、地域の人たちが出入りできるように一部を開放した住宅だ。自身の老後を思い、「自分ごと」として生み出した住まいとそこでの活動は、その名も「荻窪家族プロジェクト」。都市部での新たなつながりの形として注目される。
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ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「寺、再起動:ゾンビ寺からの脱出!」(法蔵館)、「人生を輝かせるお金の使い方 遺贈寄付という選択」(日本法令)、「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。
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