
幼い子どもに激しい下痢や嘔吐(おうと)を引き起こすロタウイルス胃腸炎。この予防ワクチンはこれまで任意の有料接種でしたが、2020年10月からは定期接種となり、自己負担はなくなりました。知っておきたいポイントとは?
乳幼児は約40人に1人が重症化
ロタウイルス胃腸炎は、生後6カ月から2歳をピークにして5歳ごろまでには世界中のほとんどの子どもがかかるともいわれる感染症です。軽い下痢・嘔吐・発熱などで済むことも多いのですが、初めて感染したときには重症化しやすいという特徴があり、とくに乳児にとっては要注意の感染症です。
乳幼児期の感染では、約40人に1人が重症化するといわれています。ロタウイルスによる胃腸炎は下痢だけでなく嘔吐が激しいのが特徴です。下痢のみでは脱水になる危険は少ないのですが、嘔吐があると飲んだもの以上に胃の中にある胃液もいっしょに嘔吐するので脱水を起こしやすくなります。まれに、けいれん、間質性肺炎、脳炎といった合併症を発症するケースも報告されています。そこで8年前に乳幼児用のワクチンが開発され、…
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