百寿者に学ぶ バランス健康術!

コロナ禍での主食の工夫とは

米井嘉一・同志社大学教授
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 2020年秋、食欲の秋、収穫の秋、そして新米の季節であります。今回は日本人の生活とは切り離すことのできないお米の話をします。とは言っても「With or After コロナの時代」です。この問題は避けて通れません。新型コロナウイルス肺炎にかかりやすく重症化しやすい原因として、免疫機能の衰えや、老化を促進する危険因子「糖化ストレス」が強い状態が挙げられています。これらの原因を解決できるように主食をうまく工夫してみたいと思います。

 主食に該当するのはご飯、パン、そば・うどん、パスタなどです。これらの共通点は大部分が炭水化物であることです。最近、炭水化物を嫌う風潮がありますが、1日の摂取エネルギーのうち炭水化物を約60%にすると、栄養バランスがもっとも良いとされています。1日に摂取するご飯の量は、お茶わん1杯で150gとして、1日3回で約450gです。ご飯100gで170kcalですから、1日で約700~800kcalになります。食事の中で主食の占める割合が多いことがわかるでしょう。だからこそ主食を見直すことが大切なのです。

免疫力を高める玄米

 鍵を握るのは全粒穀物です。全粒穀物とは、お米を例に取ると、精米処理で、表面の籾殻(もみがら)や糠(ぬか)となる層と胚芽の部分をけずりとらないで残した玄米が、これに該当します。玄米の胚芽や糠には、ビタミンBなどのビタミン類、マグネシウムなどのミネラル類、食物繊維、γ-オリザノールなどの良質な脂質が含まれています。

 玄米に含まれる成分は、免疫力や防御力の強化を助ける働きがあります。

 玄米にはオリゴ糖や食物繊維が含まれており、これが大腸内に共生する有益な細菌(いわ…

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米井嘉一

同志社大学教授

よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。