現代フランス健康事情

コロナ禍の仏 「いつ感染しても不思議ではない」

竹内真里・フランス在住ライター
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秋らしく落ち葉が積もる公園は開放中。外の空気を求めてやってくる人は多い=筆者撮影
秋らしく落ち葉が積もる公園は開放中。外の空気を求めてやってくる人は多い=筆者撮影

 今回の原稿より、リヨンからお届けします。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、10月30日から仏全土で外出制限が始まった。マクロン大統領の発表は28日夜。準備時間はあまり与えられず、30、31日は、親元に帰る学生らの移動、秋のバカンス先から帰宅する人、パリを出て地方を目指すパリジャンらで渋滞が発生するなど、結果的に多くの人が移動した週末となった。

 日によって発表される新規感染者数に差異はあるが、11月5日は5万8000人を超えた。パリは11月6日から、午後10時以降翌朝6時までの飲食店の宅配や持ち帰りサービス、公道でのアルコールの販売と消費なども禁止した。とにかく規制して抑えようとしているのだが、こうした一連の規制の効果が表れるには時間がかかるようだ。

「これ以上、何をすれば……」

 身近な人の感染も珍しくなく、いつ自分が感染しても不思議ではない。隣人のジャン・クリストフさん、コリヌさん夫妻は「我が家は9月、息子たち(15歳と17歳)がコロナにかかって、大変でしたよ」と話し始めた。「おそらく息子たちは友達に会いに行った先の、高速道路のサービスエリアのファストフード店で感染したのではと推測しています。タッチパネルで注文した後、手指の消毒をうっかり忘れたと言っていたので」。発熱し、悪寒に襲われ、味覚・嗅覚がなくなった息子2人は自室に隔離し、食事も各自の部屋で取らせた。同じ家に住む夫妻も検査機関の長い行列に並び、濃厚接触者としてPCR検査と血液検査を受けたが、結果は陰性だったという。

 「この第2波をどう乗り切りましょうか?」と尋ねると、「マスク、消毒、距離をとる、などは今までずっとやってきています。私たち夫婦は外食も避けています。これ以上何をすればいいのでしょう? でも息子たちはかかってしまった。乗り切るには、あまり神経質になりすぎないことでしょうか。前からの習慣ですが、森がすぐそこにあるので、…

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竹内真里

フランス在住ライター

1978年千葉県生まれ。2000年から2002年までフランス南部マルセイユに滞在。その後、東京や香港でライターとして取材・執筆に従事。2015年に再びフランスへ。現在はリヨン市内でフランス人の夫、娘と暮らしながら現地情報を発信している。