医療プレミア特集

激減した新規がん患者 コロナの影響も

医療プレミア編集部
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がん研有明病院の山口俊晴名誉院長=東京都江東区の同病院で2020年10月6日、林奈緒美撮影
がん研有明病院の山口俊晴名誉院長=東京都江東区の同病院で2020年10月6日、林奈緒美撮影

 年間約37万人が、がんで亡くなる国・日本。新型コロナウイルスの感染拡大で、人々の生活が大きく変わる中、患者やその家族、私たちはどのように生きていけばよいのだろうか。がんとコロナを巡るさまざまな疑問に対する専門家からの言葉を通じて、多様な生き方を考えていきたい。連載「コロナとがん」。初回は、がん研有明病院名誉院長の山口俊晴さん(72)に尋ねた。【聞き手 くらし医療部・林奈緒美】

 ――コロナの感染拡大で不安を抱えているがん患者は多いようですね。

 いろんな誤解があるようで情報発信の重要性を痛感しています。例えば、抗がん剤治療は免疫力を低下させるのでコロナに感染するリスクは高いといえます。一方で、放射線治療については俳優の岡江久美子さんがコロナで亡くなった際に「乳がんで放射線治療をしていたため、免疫が低下したのでは」といった風説が広がりました。しかし、コロナに感染して重症化するほど放射線治療で免疫機能が低下することはほぼありません。

 手術でいえば、肺などの呼吸器が絡んだり、食道がんなど開胸したりする手術の後は注意が必要ですが、一般的には術後のコロナ感染で重症化することはないでしょう。気をつけなければいけないのはたばこを吸う人です。コロナで亡くなられたタレントの志村けんさんは、ヘビースモーカーだったと聞きます。一般にたばこで肺がボロボロになっている人が一度合併症を起こすと、危険です。たばこというのは本当に悪くて、がんは作る、コロナには弱い……。男性が女性に比べて圧倒的に肺がん患者が多いのは喫煙率が高いからです。

「コロナに感染」年齢で意味合いが違う

 ――コロナの感染が不安な人は検診や治療を遅らせてもよい…

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