実践!感染症講義 -命を救う5分の知識-

新型コロナ 感染者差別を助長する“罰金”

谷口恭・太融寺町谷口医院院長
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東京都議会議事堂=東京都新宿区で2017年6月19日午後2時11分、本社ヘリから長谷川直亮撮影
東京都議会議事堂=東京都新宿区で2017年6月19日午後2時11分、本社ヘリから長谷川直亮撮影

 東京都議会の最大会派「都民ファーストの会」が11月24日、新型コロナウイルス感染症対策として、検査拒否に対する罰則を新設する条例改正案を、都議会定例会(30日開会)に提出すると発表しました(同会はその後の12月2日、今議会での改正案提出を断念し、来年2月議会での成立を目指す、と発表をし直しました)。罰則とは「5万円以下の過料(いわゆる罰金)」だそうですが、結論から言えば、私はこの罰則に反対です。罰則を科すことでかえって、感染の可能性のある人が医療機関や保健所から遠のき、結果として感染者を増やすことになる恐れがあるからです。今回は、罰則の問題点を指摘し、では検査を受ける人を増やすにはどうしたらよいかを考えてみたいと思います。

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谷口恭

太融寺町谷口医院院長

たにぐち・やすし 1968年三重県上野市(現・伊賀市)生まれ。91年関西学院大学社会学部卒業。4年間の商社勤務を経た後、大阪市立大学医学部入学。研修医を終了後、タイ国のエイズホスピスで医療ボランティアに従事。同ホスピスでボランティア医師として活躍していた欧米の総合診療医(プライマリ・ケア医)に影響を受け、帰国後大阪市立大学医学部総合診療センターに所属。その後現職。大阪市立大学医学部附属病院総合診療センター非常勤講師、主にタイ国のエイズ孤児やエイズ患者を支援するNPO法人GINA(ジーナ)代表も務める。日本プライマリ・ケア連合学会指導医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。主な書籍に、「今そこにあるタイのエイズ日本のエイズ」(文芸社)、「偏差値40からの医学部再受験」(エール出版社)、「医学部六年間の真実」(エール出版社)など。太融寺町谷口医院ウェブサイト