
2020年も終盤となりました。「ハロウィーン」を終え、これからクリスマス、大みそか、お正月とにぎやかな催しが続きます。街に出て、飾りつけを見れば、季節の流れや何がはやっているかが、よくわかります。私が気づいたのは「鬼滅(きめつ)の刃(やいば)」がはやっていることでした。ハロウィーンの仮装(ウェブですが)はもちろん、年賀状の絵柄にもなるといいます。
先日、同年代の友人との食事の席で「『鬼滅の刃』の漫画本を読んだ」と報告が。「単行本の第6巻まで読んだけど、登場人物の名前とキャラクターが覚えられない」と嘆いていました。60歳を超えれば記憶力は衰えるものです。しかし、決して諦めないこと。そこは修練すべきです。
医療プレミアの「Dr.米井のアンチエイジング・セルフチェック」で「神経年齢」の弱点を指摘された方は、この本を教科書に記憶の訓練をしてみてください。
友人に刺激を受けた私は、映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」を見てきました。安心してください。館内には私と同年代の方を多く見かけました。恥じることは何もありません。子供から学生、中高年、そしておじいさん、おばあさんに至るまで、映画館に足を運んでいたのです。
まずは重い腰を上げて、…
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米井嘉一
同志社大学教授
よねい・よしかず 1958年東京生まれ。慶応義塾大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科内科学専攻博士課程修了後、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校留学。89年に帰国し、日本鋼管病院(川崎市)内科、人間ドック脳ドック室部長などを歴任。2005年、日本初の抗加齢医学の研究講座、同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授に就任。08年から同大学大学院生命医科学研究科教授を兼任。日本抗加齢医学会理事、日本人間ドック学会評議員。医師として患者さんに「歳ですから仕方がないですね」という言葉を口にしたくない、という思いから、老化のメカニズムとその診断・治療法の研究を始める。現在は抗加齢医学研究の第一人者として、研究活動に従事しながら、研究成果を世界に発信している。最近の研究テーマは老化の危険因子と糖化ストレス。
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