ジソウのお仕事

感情労働の疲労感

青山さくら・児童相談支援専門職員
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 児童相談所の仕事を「感情労働」だという人がいる。誰かの相談にのって援助するという仕事。感情や気持ちを相談者に合わせてコントロールしなければならず、負荷がかかる仕事ということだろうか。

連日の虐待通告に追い詰められ

 先日、職場の会議で、興奮して大きな声をあげてしまった。机をドンとたたいて「もしそれで子どもが死んだらどうするんですか!」と。発言した内容は間違っていないと思うけれど、同僚たちのひきつった顔を見て、ちょっと後悔した。

 私は小さい頃から、緊張すると言葉がうまく出なくて、ずっと悩んできた。気を付ければ付けるほどつっかかってしまう。言いたいことがうまく伝わらなくて、話すことに恐怖すら感じる。このごろだんだんひどくなっている気がして、それもストレスになっている。だからイライラして怒鳴っていいわけではないのだけれど……。

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青山さくら

児童相談支援専門職員

「青山さくら」はペンネーム。複数の児童相談所で児童福祉司として勤務。「ジソウのお仕事」は隔月刊誌「くらしと教育をつなぐWe」(フェミックス)で2009年4月から連載。過去の連載の一部に、川松亮・明星大学常勤教授の解説を加えた「ジソウのお仕事―50の物語(ショートストーリー)で考える子ども虐待と児童相談所」(フェミックス)を20年1月刊行。【データ改訂版】を2021年3月に発行した。絵・中畝治子