医療プレミア特集

「先延ばしせず治療を」 がん専門家に聞く

医療プレミア編集部
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マンモグラフィー検診車に乗り込む受診者。コロナ禍で乳がん検診者数の減少が懸念されている=栃木市で2020年10月26日、玉城達郎撮影
マンモグラフィー検診車に乗り込む受診者。コロナ禍で乳がん検診者数の減少が懸念されている=栃木市で2020年10月26日、玉城達郎撮影

 新型コロナウイルスが流行する中、がんの手術や放射線治療をそのまま継続していいのか迷う人もいるだろう。治療を手控えた人もいるというが、コロナの世界でがんとどう向き合ったらいいのか。がんの「3大療法」のうち、手術と放射線治療について、専門家である日本外科学会副理事長の池田徳彦(のりひこ)・東京医大教授と、日本放射線腫瘍学会広報委員長の中川恵一・東京大准教授に話を聞いた。【くらし医療部・御園生枝里】

がん検診や人間ドック 受けてほしい

池田徳彦医師

 ――新型コロナは、手術のあり方にどう影響しましたか?

 明確なデータこそありませんが、がんやそれ以外の病気にも少なからず影響が及んでいるとみられます。日本を含む71カ国、359施設を対象にした国際研究グループの調査では、3月下旬から12週間に予定された手術の中止や延期は73%と推定され、このうちがんは30%、がん以外の良性疾患は84%でした。

 私が所属する東京医大病院では、手術は症状が出る進行がんの患者さんを中心に予定を組み、延期できる早期がんの患者さんには待ってもらいました。感染の「第1波」だった4、5月は一番少ない時で手術が通常の4割に減りました。一方、感染者が少なく、手術ができる地域もあり、感染状況や病院の医師や看護師など人的資源、医療機関の病床の空き具合などによってかなり違っていました。

 ――現在、新型コロナの感染が拡大し続けていますが、課題はありますか?

 新型コロナが…

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