医療の本音

乱立する医学会 活動する意義の見直しを

松本尚・日本医科大学救急医学 教授
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 先の国会では、日本学術会議会員の任命が大きな話題となりました。このとき「学術会議って何?」と思った方も多かったはずです。「学者の国会」などと説明したメディアもあったようですが、人々の印象は、学者と称する者の権威主義的集団というものではないでしょうか。

医学系学会は相当に多い

 また、この学術会議に協力する「学会」と名の付く集まりが文系・理系を合わせていくつあるのかは定かではありませんが、分野別にみるとおそらく医学系学会の数が相当あるのではないかと推測します。

 例えば、日本消化器外科学会というのがあります。もともとは50年以上前に日本外科学会から派生した学会ですが、専門性の細分化が進むとともに、日本胃癌(いがん)学会、日本肝胆膵(すい)外科学会、日本内視鏡外科学会など、幾多の学会に分派しています。また、診療科を問わず「癌を扱う学会」として日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本がん免疫学会などもあります。つまり、診療科や各疾患が縦横斜めに重な…

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松本尚

日本医科大学救急医学 教授

まつもと・ひさし 1962年生まれ。1987年金沢大医学部卒業。金沢大医学部附属病院 救急部・集中治療部講師、日本医科大救急医学准教授などを経て2014年4月から現職。日本医科大学千葉北総病院救命救急センター長であり、印旛地域救急業務メディカルコントロール協議会会長などを務めている。専門は救急・外傷外科学、救急医学、災害医学、消化器外科学、経営管理学。