医療プレミア特集

がん患者が直面するコロナ禍での治療

医療プレミア編集部
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がん研有明病院腫瘍精神科部長の清水研さん=東京都江東区のがん研有明病院で2020年12月4日、林奈緒美撮影
がん研有明病院腫瘍精神科部長の清水研さん=東京都江東区のがん研有明病院で2020年12月4日、林奈緒美撮影

 新型コロナウイルス感染症が流行する中、がん患者やその家族はこれまで以上に大きなストレスにさらされている。精神科医で、がん研有明病院腫瘍精神科部長の清水研さん(49)に、不安との向き合い方や周囲の患者との関わり合い方について聞いた。【聞き手 くらし医療部・林奈緒美】

 ――新型コロナの感染拡大で、がん患者の不安感は増していると聞きます。

 患者は、がんになったことに加え、肺がんなど種類にもよりますが、コロナに感染したら死亡するリスクが高まるという大きな不安も抱えています。入院患者だけでなく、終末期のがん患者のいる緩和ケア病棟でも面会を禁止にしています。今までなら最後の別れの時間を家族と過ごすことができたので、コロナ禍のもたらした患者と家族の苦しみは大きく、病院としても苦渋の選択でした。一方で、病気や死は、「当たり前」と思っていたことを違うと気づかせてくれる存在でもあります。「当たり前ではない」ということを広い視野で見ることは、現実への理解を深め、考えても解決できない不安に対して支えになると思います。

病状を理解して治療方針を

 ――がんの告知を受けた直後は、どう振る舞えばいいのでしょうか。

 告知直後や再発したとわかった後のがん患者が受けるショックは大変なものですが、決めなければいけないことが山ほどあります。1~2日でがんが進行することはないので、まずは一呼吸置いて、やるべきことをリストアップしてみてください。優先順位の1番は自分の病気や病状を理…

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