無難に生きる方法論

高齢者は左手を使おう

石蔵文信・大阪大学招へい教授
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 私が時々講師をしている高齢者、特に男性向けの料理教室や裁縫教室、鉄道模型教室などで感じることがあります。高齢になってくると、利き手は普通に動いているのですが、利き手でない方はかなりぎこちないことです。おそらく高齢になって細かい作業ができないのは老眼の影響が強いように思いますが、それに加えてうまく動かなくなっているのも大きいのではないでしょうか?

左利きは器用?

 利き手の割合は、右利きが90%前後、左利きは10%前後のようです。私は左利きの方は器用だと思っていましたが、実はそれもどうやら「都市伝説」のようです。ただ、左利きの方はそれ用の道具が少ないので、どうしても右手を使わざるを得ない状況になります。その結果、両手を使えるようになるようです。逆に右利きの方は環境に甘えて、あまり左手を使わなかったので、左利きの方と比べると不器用に感じるのかもしれません。

 表題を「左手を使おう」とさせていただいたのは、左利きの方は比較的器用で右手を上手に使っておられる印象が私にはあったからです。ここからは利き手を右手として話を進めさせてください。

 たいていの仕事なら利き手の右手を使えれば、不自由は無いように思います。料理なども左手は支えるくらいで大概は事足りますが、細かい作業になりますと両手をうまく使わないと先に進みません。裁縫になってくると、左手を使う場面が…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。