生物学者・本川達雄氏がつづった「おまけの人生」という本があります。さまざまな研究によると、動物の時間の流れ方はその動物の大きさによって異なるようです。大まかに言えば大きな動物は時間がゆっくり流れ、小さな動物は時間が早く流れるようです。そのためにその動物の寿命は、心拍数(脈拍)にかなり関係するといいます。一般的に小さい動物は心拍数が多く、大きな動物は心拍数が少ないです。これに関しては本川氏の「ゾウの時間 ネズミの時間」に詳しく書かれています。余談ですが、本川氏は同名のCDも出され、「歌う生物学者」としても有名です。

 本川氏によると、時間が体重の4分の1乗に比例するので、体重が2倍になると時間が1.2倍ゆっくりになるようです。ハツカネズミとゾウでは体重が10万倍違うので、ゾウの時間はネズミに比べ18倍もゆっくり流れるようです。つまり、それぞれの生物で同じ世界に生きていても、見ている光景は全く違うのかもしれません。

一生の心拍数 15億回

 そして、多くの動物は一生のうち15億回ほど脈を打つので、当然、心拍数が多い動物の寿命は短く、少ない動物の寿命は長いということになります。この説が全面的に正しいかどうか分かりませんが、多くの動物で心拍数と寿命の関係は認められています。心拍数と寿命の関係を計算してくれるサイトまであります(心拍数と寿命の関係― 高精度計算サイト ht…

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石蔵文信

大阪大学招へい教授

いしくら・ふみのぶ 1955年京都生まれ。三重大学医学部卒業後、国立循環器病センター医師、大阪厚生年金病院内科医長、大阪警察病院循環器科医長、米国メイヨー・クリニック・リサーチフェロー、大阪大学大学院医学系研究科保健学専攻准教授などを経て、2013年4月から17年3月まで大阪樟蔭女子大学教授、17年4月から大阪大学人間科学研究科未来共創センター招へい教授。循環器内科が専門だが、早くから心療内科の領域も手がけ、特に中高年のメンタルケア、うつ病治療に積極的に取り組む。01年には全国でも先駆けとなる「男性更年期外来」を大阪市内で開設、性機能障害の治療も専門的に行う(眼科イシクラクリニック)。夫の言動への不平や不満がストレスとなって妻の体に不調が生じる状態を「夫源病」と命名し、話題を呼ぶ。また60歳を過ぎて初めて包丁を持つ男性のための「男のええ加減料理」の提唱、自転車をこいで発電しエネルギー源とする可能性を探る「日本原始力発電所協会」の設立など、ジャンルを超えたユニークな活動で知られる。「妻の病気の9割は夫がつくる」「なぜ妻は、夫のやることなすこと気に食わないのか エイリアン妻と共生するための15の戦略」など著書多数。