心の天気図

子どもにも精神疾患の正しい知識を

佐々木 司・東京大学教授・精神科医
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 先日、お子さんが精神疾患をもつお母さんたちから、「精神疾患に関する知識を小中学校から子どもたちに教えられないか」とのご相談を受けた。

 理由は二つあって、一つは「できるだけ早いうちに病気に気づいて治療を始められるようにしたい」ということ。もう一つはお子さんたちの病気に対する偏見を少しでも減らしたいということである。

 一つ目については、「あれ、ちょっと変だな」と気づくことがあっても「まさか病気」とは思わず、症状が強くなってからようやく受診した、というお話が多かった。どの方もお子さんたちの発症は10代で、多感な思春期なので、その影響だろうと思ってるうちに症状が重くなり、何年かたってようやく受診したということだった。

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佐々木 司

東京大学教授・精神科医

東京大学医学部医学科卒。東大病院、財団法人神経研究所晴和病院での勤務を経て、トロント大学クラーク精神医学研究所に留学。帝京大学医学部講師などを勤め、2008年に東京大教授。生活習慣や環境的諸要因と「こころと体」の健康との関連の解明、学校精神保健教育プログラム開発などを進め、英文国際誌を中心に成果を発表している。日本不安症学会理事長、日本学校保健学会常任理事。一般向け著書としては「その習慣を変えれば『うつ』は良くなる!」、共著に「精神科医と養護教諭がホンネで語る 思春期の精神疾患」