
高齢になって若いころのようにはできなくなることが増えていく。そんなとき、自分と同じ考え方や動作をする「分身」がいたら――。いま、人工知能(AI)を活用して自分の経験や考え方、性格などをデジタル空間で共有し、自分とともに「成長」もしていく分身づくりの試みが始まっている。「デジタルツイン(双子)」と呼ばれる。例えば、意思表示が難しい状態になったさいに本人に代わって医療や介護の方針に関して「意思」を表明してもらうことや、本人が子育てしている間に分身が仕事をこなすことなどが期待されている。近い将来、肉体が衰えてもデジタル空間では若さを保ち続ける「分身」が活躍するようになっていくかもしれない。
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ライター/立教大学社会デザイン研究所研究員
ほしの・さとし 1962年生まれ。元朝日新聞記者。30年ほど前、墓や葬儀の変化に関心を持って以降、終活関連全般、特にライフエンディングについて取材、研究を続けている。2016年に独立。立教大学大学院、東京墨田看護専門学校で教えるほか、各地で講演活動も続ける。「つながり」について考えるウエブサイト「集活ラボ」の企画・運営も手がける。著書に「寺、再起動:ゾンビ寺からの脱出!」(法蔵館)、「人生を輝かせるお金の使い方 遺贈寄付という選択」(日本法令)、「『定年後』はお寺が居場所」(同、集英社新書)「終活難民-あなたは誰に送ってもらえますか」(2014年、平凡社新書)ほか。
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